中国籍で日本の永住権をお持ちの方が中国に在る不動産を売却した場合の確定申告のご相談

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今日は。中国籍で日本の永住権を取得しているサラリーマンです。63歳の定年後も日本の会社に再雇用され、現在は中国で勤務しています。駐在中に上海で取得したマンションを、日本の非居住者(=中国の居住者)である期間内に売却すれば日本での課税がなく、中日トータルでの税負担を考えると有利ではないかと思います。しかしこの売却代金を日本に取り寄せると、日本でも課税される場合が有ると聞きました。これに就いてご教示の程お願いします。

 

ご理解の通り、中国に駐在している間に不動産を売却した方がトータルの税負担で有利になります。日本では非居住者ですから、上海のマンションを売却したとしても確定申告をする必要がありません。帰国後に売却代金を日本に取寄せた場合の課税関係ですが、ご懸念には及びません。海外から多額の被仕向送金が有った場合に、銀行からの情報提供に基づき所轄税務署から問合せが来る可能性が有ります。その時は事実関係を有りの儘にお話すれば宜しいかと思います。

所得税法では、納税義務者を居住者と非居住者に分け、更に居住者を非永住者と非永住者以外の居住者に分けて、課税所得の範囲と納税義務を定めています。
居住者とは、日本国内に住所があるか又は現在まで引続いて1年以上居所がある個人を言います。また居住者は”非永住者”と”非永住者以外の居住者”とに分類されます。日本国籍がなくかつ過去10年以内の間に日本国内に住所又は居所を有する期間の合計が5年以下である個人が非永住者です。被永住者以外の居住者が永住者です。

課税所得の範囲ですが、非居住者は国内源泉所得についてのみ課税されます。非永住者は国内源泉所得と国外源泉所得のうち国内払いのもの又は国内に送金されたものが課税対象になります。非永住者以外の居住者は国内源泉所得であるか国外源泉所得で有るかを問わず全世界所得について課税されます。

ご相談者のケースですが、中国駐在中に中国の不動産を譲渡すれば非居住者ですから日本での課税はありません。日本の居住者となってから売却された場合は、非永住者に該当すれば国内に送金された国外源泉所得のみが課税対象になります。なお永住権を持っていたとしても日本国籍がない訳ですから、過去10年以内の住所又は居所の所有期間の合計が5年以下で有れば非永住者に該当します。
日本で確定申告が必要になった場合は、中国と日本の不動産権利関係の制度相違や、中国での譲渡所得の見做し計算に起因してかなり厄介なことになり兼ねません。これ等に配慮した税務tacticsが必要であればご相談下さい。

 
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