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相続税の申告作業から解放され、東京の猛暑を逃れて蓼科へやってきた。
このエリアには然程馴染みがないが、訪問そのものは初めてではない。大分以前のことになるが蓼科Gホテルに泊まったことがある。上皇ご夫妻が皇太子時代に数度ご宿泊され、夕食の飛龍頭が頗るお気に召されたとの伝聞がある。少なからず期待したが、案に相違してそれなりであったと記憶している。その折に偶々工事か何かで宿自慢の滝の湯に浸かり損ねたので、今回は立ち寄りで利用させて頂いた。館内全体に何処となくマスプロ化した印象を受けたが、変わったのは寧ろ愚生の方かも知れない。誤解の無きよう申し上げるが、蓼科Gホテルは人気の高い施設である。長らく抱いていた印象とは少し違っただけの話だ。
今回は東急Gのリゾートホテルに滞在した。夫婦連れのご同輩が多く、落ち着いた雰囲気だ。蓼科高原も日中の日向は暑いが、朝晩ともなれば涼しい。写真でお分かりの通り、ベランダから唐松池を目掛けて緩やかに芝生の傾斜が続く。白樺の木陰に無造作に置かれたベンチは、読書や転寝にお誂えだ。今回の休暇には岩波文庫「荘子三巻」と講談社文庫「昭和の戦争」を持参した。前者は日本が長く政治・文化・宗教のお手本とした中国の人々が何故に悪評芬々のインバウンド外人に変容したのか、後者は凡そ勝ち目のない太平洋戦争に突入した日本人の特質とは何かを考察したかったからだ。
このところの、兵庫県知事選挙・伊東市長選挙・参議院選挙での自国第一主義標榜政党の伸長を見るにつけ、多数決原理に基づく民主主義の在り様を問わずには居られない。ポピュリズムや偏狭な選民意識に踊らされ易い国民性も気になる。為政者は失政をすると、自分は公正な選挙で多数の民意を得て正当に選ばれていると居直りに近い主張をすることがある。全くの詭弁で不合理だ。選挙民が候補者の見識や力量、履歴を須らく把握したうえで投票するのは難しいからだ。失敗や判断ミスの真摯な弁明なら聴くが、これは何の言い訳にもならない。却って為政者自身と国民を貶める様なものだ。民主主義の下では「多数決」が物事を決める上での重要な手段だが、「多数決=民主主義」の等号が常に成り立つとは限らない。
間もなく終戦記念日だが、太平洋戦争では開戦から敗戦に至るまで国民の総意が適宜に反映されることはなかったらしい。軍幹部の戦略分析能力の欠如、都合が悪い事実の隠蔽、自己保身行動などが戦争終結を遅らせた主因との昭和史分析が多い。昭和20年8月14日に起きた宮城クーデター未遂事件の顛末等を知るにつけ、今の自衛隊にも脈々と受け継がれているであろう特殊な遺伝子に危惧の念を抱かざるを得ない。軍部の独走を政治やマスコミ、主権者たる国民が止められず寧ろ煽った訳だが、実は我国固有の天皇制度も奇貨として、軍部に都合よく利用された感が否めない。マスコミの体制翼賛的な本質に就いても、よく見極める必要がある。政治家やマスコミが武力に弱いのは当然で、それが人間の自然態だからだ。武器の間では法は沈黙するとの古からの法諺もある。近時のロシアや北朝鮮の核兵器ブラフを考えると、早晩日本でも軍事力増強や核武装の議論が出てくる可能性がある。大和魂に象徴される国民性もあり、少なからず不安だ。
些か肩に力が入り過ぎた。美味いもののご紹介をしよう。一つ目は諏訪湖畔にある「松倉」の鰻である。食べて見れば分かる。多少値段は張るが兎に角美味い。二つ目は季節限定になるが、「JA松本ハイランド」直売のスイカだ。大玉の5Lだと13-14㎏はあろう。落すと怪我をするので注意が必要。とにかく甘くて味が良く、水分も多い。贈答に送ると皆さん喜ばれるが送料が高くなるので、当方が直接お届けできる先に限定されるのが難点。最後はJR甲府駅前の「甲州ほうとう小作」だ。河口湖バイパス沿いにある「小作河口湖店」の本店だと言えばお分かりになろう。お薦めはカボチャほうとうと、鶏もつ煮だ。冷たいビール(ノンアルコールです)で頂くと思わず美味いと感嘆詞が出る。一人では食べきれないので皆でshareして、競り食いするのが楽しくcost performance最高の店だ。