■ 船の旅(後編)

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限られた空間で美味い物を食べ続けると悲惨なことになります。そこで足繁くアスレチックジムに通いました。先ずは軽くトレッドジムから始めたものの、数年振りのため器具の使い方が分かりません。説明文も細かな英語表記なので良く見えず、人目があるため困惑の度が増します。余裕をかましつつ、適当に操作するとやっとこさ動き出しました。時速3.8キロ設定で緩やかに勾配をつけ、1時間程歩くと額から汗が滴り落ちます。これでも熱消費は僅かに350Kcalですから、欲望に任せた過食は厳に禁物です。シャワーを浴びて隣設のプールに向うと、オフシーズンの夕刻とて殆んど貸切り状態です。颯爽とクロールと行きたいところですが、犬掻き混じりの平泳ぎが精々。プール中央でぽっかり浮かぶと、船の揺れに同調して水面が波立ち、然ながら大海原を遊泳しているが如き心地です。
船には珍しく銭湯があり、入浴料US$15と高めですが、喫水40メート上空から東シナ海を見渡す露天風呂が愉しめます。利用者の中に外国の方は全く見当たりません。人前で裸になる習慣が無いからだそうですが、さすればよくぞ日本人に生まれけりです。
乗客には初老の夫婦連れが多く、落ち着いた雰囲気です。古今東西を問わず奥様の方が社交的で、ご主人はそれに追随するタイプのご家庭が多い様です。割増料金を払い一人旅をされている方も居られますが、ポツンと食事をされているのはどこか寂しそうです。お金も大切ですが、夫婦揃って元気な内に旅を愉しんだ方が良いかも知れません。
船内には立派な劇場があり、間断なく各種のショーやイベントが催されます。米国・欧州・アジアで行われるオーデションに合格した選りすぐりのperformerが熱演しますが、流石にプロフェショナルの技量です。
全て英語なので巧く聞き取れませんが、隣席の外国人が笑っているのに顰め面をしているのも不都合ゆえ、解っている風を装って拍手をせねばなりません。performerもその辺りは分かっている様で、ここぞと言う処では片言の日本語でアピールします。
1600人のスタッフが2700人の乗客を饗します。コインランドリーでの下着の洗濯以外に自分で何かをすることは有りません。文字通り上げ膳据え膳の世界です。女房殿も娘とのラインの遣り取りで、結婚以来これだけ長く食事の用意をしなかったことはないと書いていました。
下船4日後に横浜中華街に出掛けたところ、8番埠頭に次のクルーズ準備のためD.Princessが係留されていました。大埠頭桟橋には飛鳥Ⅱも泊まっており2隻揃い踏みで壮観でした。

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