子から親に相続の話を持出すと藪蛇になることがあります

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「30~50代を対象に行った調査に依れば、相続の話をしたことがない親子の割合は6割であった」との新聞報道がありました。意外に少ない気もしますが、理由としては ”親がまだ元気で必要性を感じない” とか ”会話する程資産があるとは思えない” が上位に挙げられています。要は必要がない訳ですから、これに就いて特段コメントすることはありません。ところが “相続の話はしずらい” とか”親に任せている“、”親が話してくれない” 等の回答が少なくありません。
実はこれが重要です。親子関係や金銭に対する価値観は千差万別ですから何が正しいと言うことはありませんが、税理士かつ親世代の人間から言えば、不用意に相続の話を持出すのは如何なものかと思います。「金銭に親子なし」の格言もあり、想定外に不快や疑惑の念を抱かせる懸念が払拭できません。老後資金の問題も有りますので、特段の事情が無い限り「親のカネの処分は親に任せる」これがベストの選択ではないでしょうか。
尤も兄弟がいたが既に亡くなって居り、疎遠な甥や姪が代襲相続人になる場合は話が別です。法定の権利を目一杯主張され、通らなければ遺産分割協議書や確定申告書に判を押さないと言われ困っている方の話を時折耳にします。こうした可能性が有る場合は事前に親の考え方を聴き、極力遺言書を作成して貰うことをお薦めします。

親としては、然るべき(=正常な判断が出来る)時期に自らの意志を子に伝えるか、或いは遺言書を残すかの対応が必要になります。これにはきちんとした分割の理由と、相続税に就いての理解が欠かせません。後者については複数の税理士からオピニオンを取り付けることをお薦めします。短時間且つ少額の費用負担で、大凡の方向性は掴めると思います。巷には民法や相続税に関する過度の情報が溢れており、これを適格に理解するのは簡単ではありません。特に租税特別措置法の優遇措置については、手続きや要件が厳密に運用されますので、僅かな手間とカネを惜しみ素人判断で余計な税負担を招かぬ様にご注意下さい。

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