子供がいないので全ての財産を妻に遺すにはどうすれ良いかとのご相談

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61才の会社員です。先達て病院で肺癌と診断されました。自身の相続対策など考えたことも有りませんでしたが、若しものことが有った場合に妻の老後が心配です。子供は居らず、親族は高齢の母と兄弟が2人います。父の相続での多少の蟠りはありますが、特段不仲と言うことでもありません。妻に全財産を遺すにはどう対応すれば宜しいでしょうか?

 

完治されるとこととは思いますが、あらゆる事態に備えて ”妻に全財産を相続させる” 旨の遺言書を予め作成されることをお薦めします。目的は、奥様に遺産分割協議の負担を掛けないことと、遺留分の減殺請求リスクを極力排除する為です。ご存知の通り、子がいない場合の相続は配偶者と直系尊属、子と直系尊属がいない場合は配偶者と兄弟姉妹が法定相続人になります。妻に全財産を相続させる旨の遺言があったとしても、直系尊属の遺留分権(6分の1)を排除することは出来ませんが、兄弟姉妹は廃除することが出来ます。これには貴方の遺言が不可欠です。一方お母様の相続ですが、仮に貴方よりも後になった場合は貴方の相続分を奥様が代襲相続することが出来ません。但しお母様の遺言で、貴方の相続分を奥様に遺贈することは可能です。筋が通らぬ話ではないと思いますので、遺留分権の放棄も含めてこの辺りの協力をお願いするのも一案かと思料します。

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