外資系企業にお勤めの方から自宅マンションの財産分与と自社株の売却に係る確定申告のご相談

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昨年秋に協議離婚し、妻には自宅マンション(持分は私が5分の4、妻が5分の1)を財産分与しました。ところが先日税務署より、譲渡所得の確定申告が必要云々と書かれた「お尋ね」が送られて来ました。全くの想定外で当惑しています。この他に住宅ローンを期前返済するため、保有する自社株(正確には海外上場の親会社株式)を全て売却しました。此方の確定申告が必要であることは認識しています。受取配当については此れ迄申告したことがありません。住宅ローン控除ですが、前年まで給与所得の年末調整で継続的に適用を受けて来ました。

マンションを財産分与すると、分与した側に譲渡所得が発生します。譲渡収入は財産分与時の時価相当額です。今回のケースは所有期間が5年以内なので、分離短期一般資産の譲渡として国税・地方税合わせて一律39.63%の税率が適用されます。居住用財産を譲渡した場合の3千万円特別控除ですが、配偶者や直系血族など特殊関係者への譲渡に就いては適用が有りません。但しご相談者の場合は、所有権の移転登記が戸籍上の離婚手続きの後に行われていますので、特殊関係者以外への譲渡として適用が受けられます。3千万円控除を受ける場合には住宅ローン控除の適用が制限されることがあります(措置法41条⑮及び⑯)が、今回のケースはこれに該当しません。従って前2年間の所得税修正申告等の必要は有りません。次に自社株の譲渡所得ですが、社内制度を調べる限りストックオプションやRSU(譲渡制限付き株式)として取得したものではありませんでした。寧ろ持株会積立金に近いものなので、累積拠出金と配当金再投資額の合計が取得費になります。拠出金に対する会社補填については、その都度給与所得課税(源泉徴収)が行われているとの前提です。特定口座外の上場株式等の取引ですので売買益に対する源泉徴収はなく、取扱い証券会社が発行する計算明細書を基に自分で所得金額を計算しなければなりません。為替レートが絡むため結構手間が掛かります。配当所得は措置法9の2③⑤の規定に拠り、過年度分を含めて確定申告をする必要がありません。

 
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