店舗併用住宅の売却に係る3千万円特別控除と軽課税率の適用に関するご相談

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理容業を営んでおります。老後の資金対策として自宅の売却を考えています。因みに自宅は築40年の店舗併用の戸建てです。店舗付きの場合、店舗部門の面積が10%未満の場合しか3千万円控除が受けられないと聞いています。それならば店舗部分を妻に贈与して、残りで3千万円控除の適用が受けられないでしょうか?因みに売却予定価格は居抜きで6千万円ですが、土地・建物の取得価額は良く分かりません。

 

居住用財産を譲渡した場合の優遇措置ですが、3千万円控除のほか所有期間が10年超の場合に長期譲渡所得に対する軽減税率の適用があります。店舗併用住宅の場合ですが、住宅部分に就いてのみ優遇措置の適用があり店舗部分には適用がありません。両者の譲渡代金の振分けは、使用面積の割合に応じて計算することになっています。なお店舗部分の割合が10%未満の場合は、その家屋(及び敷地)の全体を居住用財産と見ることになります。以上の通りですので貴方の理解は間違っており、優遇措置を受けるために態々奥様に店舗部分を贈与する必要は有りません。

ご相談者は何か間違った情報を教えられたものと拝察します。
居住用財産を譲渡した場合の長期譲渡所得の課税の特例(措置法第31条の3)と、居住用財産の譲渡所得の特別控除(措置法第35条)の適用に於ける、店舗兼住宅の場合の取扱いは同じです。住宅部分には適用があるが店舗部分には適用がなく、また両者の割合についての制限は有りません。夫々の使用面積を測定して、その割合に従って売却代金の振分けを行って下さい。取得費がお分かりにならない様なので、仮に概算取得費控除で譲渡所得を計算しますと、全体では3千万円を超えることになりそうです。そうすると丸々税金を払わずに済むと言うことにはなりません。

一案として、贈与税の配偶者控除制度を使い、非課税限度額(相続税評価額が2千万円以下)の範囲内で土地及び家屋の共有持分を奥様に贈与されては如何でしょうか。店舗併用住宅であっても大丈夫です。但し贈与税が非課税になるのは居住用部分に限られます。この場合も居住用部分の土地等又は家屋の面積が、全体の概ね90%以上であれば、全体を居住用とすることが出来ます。共有になっている居住用財産を売却した場合は、各共有持分者毎に3千万控除の適用が受けられますので、譲渡所得に係る税負担はうんと軽くなる筈です。
 

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