国税当局による超富裕層の重点管理強化

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富裕層については、従来より税務署を主体にその資産状況等の重点管理が行われてきました。更に超富裕層である個人やその支配下にある法人に付いては、大都市圏の国税局(東京・大阪・名古屋)がプロジェクトチームを作り、調査・管理体制の一層の強化が進められています。管理対象は所得課税に止まらず、相続対策などの資産課税が含まれ、海外取引も対象になります。
具体的な運用ですが、各国税局の課税部門が”試行通達”に基づき、一定の基準(注)に該当する者を「重点管理富裕層に指定し、重点管理富裕層名簿に登載します。これが国税庁に送られ、各国税局の執行部局や所轄税務署にフィードバックされて情報の共有が図られます。

 (注)形式基準:見込み保有資産が特に大きい者  
    実施基準:形式基準に該当しないが、一定規模以上の資産を保有し、かつ租税回避行為その他の問題が想定される者

対象者の規模ですが、金融保有資産が1億円以上5億円未満の富裕層(推定95万世帯)と、5億円以上の超富裕層(推定5万世帯)とを合せて、約100万世帯と言われています。(*)クレディ スイスのレポートに拠れば、2015年で資産100万ドル超の富裕層は、日本に212万人いると推計されています。
毎年5月末にこの中から、重点管理富裕層の指定と管理区分A/B/Cの決定、又はその解除が行われる訳です。
A区分に判定されると、管理対象者の関連個人や法人を含めたグループ全体に係る、必要資料及び情報の集約・分析が実施されます。この結果必要ありと認められる場合は、調査が開始されます。この作業期間中に、通常の調査は行われません。

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